「脳は否定形を理解できない」と。
様々な自己啓発書で、このフレーズはよく書かれています。
だから、強く願うならば肯定形で考えるといいよっていう説です。
脳は否定形を理解できないって本当なの?
「今日1日、みかんのことは考えないでください。」
こう言われた瞬間、頭の中に、みかん のイメージが浮かびませんか?
「みかんのことは考えない」
という否定形のお願いなのに、
つい
「みかんのことを考える」ほうに反応しちゃいますよね。
では、実際に、脳は否定語を理解できないのか?
ということの科学的な根拠
あまり知られていないですよね。
私も、本で読んだり、人の話から聞いたりして、
私自身も使っていますけど、
誰かの研究によってこれはこう言えるのだ!
というのはよく知りません。
本当か?となるとどうなんでしょうね。
とはいえ、
結構信じやすいタチなので、
否定形の言葉を使わないようにしています。
脳は否定形を理解できない説の根拠は何?
脳は否定形を理解できないのは本当か?
が気になったので、ネットで調べてみました。
2013年の茂木健一郎先生のツイッターでは
「原論文確認できていません」
というものがありました。
これ、原論文確認できていません。誰か、知っている人いますか? @Mesolooooool 茂木先生、質問させて下さい。脳は主語を理解出来ないので、他人への悪口は自分のこととして捉えるという話を聞いたことがあります。
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) November 22, 2013
さらに調べると、
「シロクマ実験」と呼ばれる現象があるらしいことがわかりました。
これは、1987年にトリニティ大学で
心理学者のダニエル・ウェグナー氏が行った実験のことだそうです。
内容は、
①シロクマの1日を記録した映像を見せる
②グループを3つに分けそれぞれに違うことを指示する
Aグループ:シロクマのことを覚えておくように
Bグループ:シロクマのことを考えても考えなくてもどっちでもいい
Cグループ:シロクマのことだけは絶対に考えないように
この3つのグループに一定の時間が経過した後、映像について覚えているかをチェックしたら、
なんと、一番詳しく覚えていたのがCグループだったということ。
ウェグナー氏は、このことを「皮肉過程理論」と提唱したのです。
つまり、
「何かを考えないように努力すればするほど、かえってそのことが頭から離れなくなる」
という理論です。
脳は否定形を理解できない、、ということと直接的ではないですが
その現象を説明するには一つの根拠として考えられそうですね。
否定形を活用するのもあり!
この「皮肉過程理論」、せっかくだから良いように活用したいですね。
覚えておきたいことを否定形で伝えるとか、
やってほしいことを否定系で伝えるとか、
そういうアプローチは確かにたくさんありますね。
特にキャッチコピーの世界では
否定形は鉄板として使われていますね。
私の本棚にも
「お金は銀行に預けるな」by勝間和代
「言ってはいけない残酷すぎる真実」by橘玲
がありました。
ブログのタイトルや、インスタグラムの投稿でも
やっぱり否定形はドキッとしますね。
私個人としては、
先ほども書いた通りに、肯定形を使うようにしたいと思います。
それは、気持ち的に前向きになれるし
自分の主体性を自覚することができるからです。
とはいえ、この考え方を活用できる場面では
その効果を考えて活用していくのもアリだと思います。
みかんのことを考えないように、、と書いたおかげで
みかんが食べたくなりました。
この話はここまでにしておきます。
読んでくださり、ありがとうございました。