チャンクで算数脳をつくれるか?〜チャンキングの効果を実験する〜

おはようございます。

マナビツナグヒトのみこりんです。

チャンクといったら何を想像します?

算数学習に役立つんじゃないかと思う手法を

読書から見つけました。
最近の教育関連の本は、

興味深いテーマが多く、充実しているなあと

感じます。

数も多く出ているので、

少しずつ気になる本をチョイスして読んでいます。

そのうちの1冊。

「直感力を高める数学脳のつくりかた」
byバーバラ・オークリー(河出書房新社)

帯には、

「元数学オンチの工学教授が明かす

 脳の取扱説明書!」と書いてあります。

その通り、数学の学習に困難を感じていた著者が、

それを克服するための方法を開発し、

まとめたのが本書です。

脳の特性を生かした面白い手法が複数紹介されています。

中でも、私が注目したのが

「チャンク」の効果的活用です。

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1.「チャンク」とはなにか

一見バラバラに見える情報を、意味や類似性等の点から

結びつけた情報のまとまりのことを指します。

まとまりに、ある概念を持たせることで、

その記憶を容易にすることができます。

知識を身につけるためには、

それに必要な概念を理解する必要があるため、

チャンクを活用することは学習の初歩として重要です。

加えて、関連するチャンクを増やすことで、

知識の全体に迫ることもできます。

2.「チャンキング」の作り方

本書では、3つのステップで作る方法を

紹介しています。

(1)チャンクにしたい基本概念に注意を向ける

ジグゾーパズルを想像してください。

一片のピースだけでは、バラバラの情報です。

しかし、つながりを見出して1つのパーツを

作ることができたとき、

そのパーツは意味を持ちます。

濃淡の緑のピースから「山」というパーツへ。

青と白のピースから「空」というパーツへ。

類似性やつながりに注意を払うことで、

小さな情報も意味を持ち概念形成につながるのです。

(2)チャンクにしたい基本概念を覚える

できたチャンクを記憶するのが2ステップ目です。

算数で言うと、1つの問題に対する解法を

記憶することと言えると思います。

このとき、重要ポイントが何なのかを頭に置くと、

その概念は意味を持った記憶になりやすいようです。

そして、理解に至ると、

このチャンク同志や既存の記憶とが

瞬間接着剤でくっつけられたように1つにまとまって広がり、

他の記憶痕跡とつながっていくそうです。

因みに、「チャンキング」は反復練習をすることで、

記憶に残ったり、新たなチャンクを作りやすくしたり

することができます。

作ったチャンクに類する問題であれば、

その問題は解く力がついていきます。

(3)作成した「チャンク」の利用法だけでなく、どんな時にそのチャンクを使えるか確認する

チャンクをいくつ作っても、

それがどういう場合に使える物なのかが

わからなければそれは単なる概念にしかなりません。

また、せっかく作ったチャンクでも、

問題と無関係であれば役には立ちません。

3ステップ目は、チャンクにした解法とは

無関係、あるいは関係のある問題を反復練習をすることで、

それが利用できる場合とできない場合を明らかにすることです。

これにより作成したチャンクが、

学習の全体像のどの位置に当たるのかを把握できます。

チャンクを増やす、反復練習で確認する、

この作業を通して、ちいさな「チャンク」から

学習の全体へと迫ることができます。

3.みこりん流「チャンキング」実験

6年生の「比」の学習で、つまずきのある児童に、

この「チャンキング」を使って学習をしてみました。

(1)教科書の例題の解き方を「チャンク」にする。

例えば、最初に出てくる「比の値」です。

・3:5

・3÷5

・分数

この3段階を1つのくくりにします。

1つの概念ができたら、

次の例題も同じように概念を作っていきます。
(2)類題を練習する

1つのチャンクを記憶するために類題を出して練習をします。

「比の値」で言うと、

できた分数を約分する場合や、

0.3:0.5のように一手間加える必要がある類題もあります。

その度に、

・約分をして値を求める

・整数に直して値を求める

というような、新たなチャンクも増えていきます。
(3)どのチャンクを使うか確認する

類題を練習することで、1つのパターンでは解けないことを学びました。

チャンクを増やすことで、

パターンごとにどのチャンクをどう使うかを練習するのが、

この段階でした。

基本のチャンクを覚えてしまうと、

大きな数、小数、等のパターン等、

類題が変わっても、それに合ったチャンクを探すことが、

容易にできるようになりました。

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実際に子どもとチャンクを使って学習をしていったら、

知識を身につけるという点で、効果があることを実感しました。

苦手なことを学習する時や、試験勉強の時には、

チャンキングを効果的に使うとよいようです。

但し、個に併せた方法での実験だったので、一斉授業で使うにはもう一工夫必要かもしれません。

家庭学習や自主学習には、オススメな方法です。
長文、読んでくださりありがとうございました。

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この記事を書いた人

みこりん