先週から今週にかけて、お子さんの卒業式の様子を
SNS投稿で多く見かけています。
見つけたらできるだけ
「おめでとうございます」のコメントを入れるようにしています。
卒業に対する思い入れは、普通の方よりも大きいのかもしれません。
卒業式は子どもたちへの最後の授業
6年生を担任したことも何回かあります。
卒業式直前の1週間くらいは、
本当にキツかったです。
何がキツイかというと、成績処理とか文書作成とかじゃなくて、
子どもたちに最後の一山を越えさせることです。
8割くらいまではなんとか行けるのですが、
そこで足踏み、または後戻りということがあるのです。
何が足踏みをさせるのかというと、
卒業・進学へのプレッシャーや、
別れを惜しむ気持ち、
つまりメンタルです。
6年間の日常生活から、
まだ見たことのない世界へ飛び込むことへの
ためらいや不安を、
卒業式をやり遂げることで乗り越えさせることが、
最後の授業の目的なのです。
職員室での恒例の担任挨拶
卒業式が終わった後、
担任の先生から、職員全体へ挨拶をします。
卒業式は、学校全体で卒業生を送り出す儀式です。
みんなが、なんらかの役割を担いつつ、
卒業式を実施するのです。
もちろん式を滞りなく済ませることができたお礼というのもあります。
実際に6年生の指導をするのは担任ですが、
他のみなさんがここまで育ててくれたから、
この日を迎えることができた、という思いもあります。
だから、1年生からの6年間、他の学年で指導した元担任や、
専科やT Tとして一部の授業に携わった教員、
クラブや委員会などの場で指導した教員、
保健室、事務室、給食室等々、
たくさんの方々に育てていただいたことに触れ、
最後を見送る役目をいただいたことへの感謝も伝えるのです。
学校に一番長くいた子どもたちですから、
職員も何らかの思い出を持っていて、
それらを語りながら改めて卒業への思いを強くした、
という思い出があります。
卒業式は、学校にとって、
本当に大切で特別な儀式なのです。
親も卒業、お疲れさまでした。
子どもが卒業ということは、親も卒業です。
式の指導で、保護者へ感謝の気持ちが伝わるように、
というのも心がけていました。
自分一人でここまで来たんじゃないよ、って、
親を始め周囲の方からの支援に気づかせることも、指導です。
当たり前なんだけど教えないとわからない子もいるのです。
卒業生と一緒に去っていく親御さんの表情は、
とても晴れ晴れとしています。
色々悩んで学校に相談に来たり、文句を言いに来たり、
特に何にもなかった方でも、
親は親で大変だったと思います。
子どもの卒業は、親にとっても一仕事。
だから、親御さんにもお疲れさまです。
中には、学校に行けなくて、卒業式にも出られない子もいます。
それでも卒業は1つの区切りです。
次に進むためにも、
ここで「卒業おめでとう」を伝えたいものです。
今年卒業なさった皆さん、
本当にご卒業おめでとうございます。