みこりん ユダヤの言葉に、
「人には口が一つなのに耳が二つあるのはなぜか？」
というものがあります
ユダヤの言葉「人には口が一つで耳が二つある」
ユダヤに古くから伝わる言葉です。
人には口が一つなのに、
耳は二つあるのは何故か。
それは自分が話す倍だけ
他人の話を
聞かなければならないからだ。
自分の思いが、言いたいことがうまく伝わらない。
相手にどう伝えたらいいんだろう？
そういう悩みを聞くことがあります。
書店に行くと、
「伝え方」に関するノウハウ本が
たくさん売っています。
学校でも、
事あるごとに、「伝える」ことにして学びます。
なのに、なぜ「伝わらない」という悩みは
なくならないのでしょうか？
うまく伝わらないという悩みについて
うまく伝わらないという悩みの理由は、
大きく考えると、
伝える技術とそれ以外のものがあると思います。
ここでは、それ以外の理由について考えてみます。
そもそも、「伝わらない」とは何を意味しているのか？です。
相手の耳に届いているだろう、
相手も意味は理解しているだろうに、
それでも「伝わらない」と考えることありませんか？
「伝わらない」と悩みを持つ方に
「なぜ『伝わらない』と思うのですか？」
とたずねると
「返事がない。」
「反応がない。」
「相手の態度が変わらない。」
と答える方が多いです。
その場合、「伝えた」先に何を期待しているのか
ということに関係があるのではないでしょうか。
すなわち、相手が何らかの反応をする、行動を起こすこと、
そういうものを期待しているから、
それが起こらないと「伝わらない」と
とらえてしまうんじゃないかなってことです。
この場合、問題にすることは
「伝える力」ではないんです。
実は、この悩みの改善の鍵は、
「聞く力」にあるんですよ。
重要なのは「聞く力」だった！
先に紹介した「ユダヤの言葉」にも、
口よりも耳、ということが書かれていました。
私たちは、２つも耳を持っているのにかかわらず、
その耳を上手に利用できていないのです。
一つの口と二つの耳、
それをうまく連携して使うと、
相手の反応を引き出すことができるんです。
コーチングでは、「聞く」とき、耳と口（目もだけど）を活用して、
相手の行動を促していきます。
その時に、コーチはアドバイスも指示もしません。
ひたすら聞くのです。
そして、時々質問をします。
この質問の目的は、
相手に考えてもらうことです。
コーチの問いに答えていくうちに、
相手の中に、いろいろな考えが浮かびます。
それを言葉にすることで、
自分の中にあった考えや思いに気づくことができるのです。
自分が何をしたいか、何をすればいいのかがわかると、
人は勝手に行動し始めます。
小学校での話ですが、
授業中に後ろを見たり立ち歩いたり、
してしまうお子さんがいました。
何度注意してもそれは収まりません。
ある時、
「授業中、あなたはどうすればいいと思いますか？」
とたずねたら、
「立ち歩きません。ちゃんと話を聞いて勉強します。」
と答えました。
その言葉の通り、その子は１時間立ち歩きませんでした。
相手の行動を引き出すことができれば、
相手は自分から行動することができるのです。
なぜ人には口が一つなのに耳が二つあるのか？
人の話を聞きつつ、言葉を使って
相手の思いを引き出すには、
聞く力が伝える力の２倍必要です。
そのため、口が一つで耳が二つと考えると納得がいきます。
コミュニケーションは、自分と他者とがあって成立します。
聞くことにもっと意識を向けると、
「伝わらない」悩みも解消するんじゃないかなって思います。
そのお悩みの解消にも、
コーチングが役に立ちますよ。
読んでくださりありがとうございました。
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