こんにちは
マナビツナグヒトのみこりんです。
6月中旬から7月中旬まで、学校ではプール学習を行います。
教員はほとんどが泳げる人達ですが、
スイミングスクールのコーチのように
泳ぎ方を教える達人ではありません。
教えるスキルも十分な環境も期間もありません。
ですから、上手く泳げるようになるには、スイミングスクールに行く方が確実です。
でも、学校でも少しは泳げるようになります。
始めは顔を水につけられなかった子が2m泳げるようになったとか、
途中で立ってしまってた子が25m泳ぎきれたとか、
最初の記録より泳げる距離が伸びたとか、
ほんとうに小さな進歩ですが、ほとんど全員が何らかの進歩を見せています。
十分なスキルも環境もない学校のプール学習ってどういうものか一部を紹介します。
泳力別練習
今まで経験した学校全てが泳力別にコースを設定し練習をしています。
大体以下の4コースが一般的でした。
A:0〜5m 顔を水につけること浮くことが目標です。けのびとちょっとだけバタ足ができればこのコースは卒業となります。
B:6〜12、3m バタ足で前に進むことが目標。手を付けて面かぶり泳法もOK。
C:13〜25m 息継ぎができない子たちが集まります。このコースが一番難しいです。バタ足の姿勢や手の動かし方、息継ぎの仕方を教え、それを徹底的に練習します。多少かっこう悪くても、25m泳ぎきれたら卒業となります。
D:25m以上 このコースはひたすら泳いでタイムを縮めることと泳法をマスターすることが目標です。実は、スクールに通ってる子が多く、教えることはほとんどありません。
各コースの目標を超えたら卒業なので、子ども達はとても意欲を持ち練習しています。
“シャワーの中を歩く”ことから、“◯◯泳ぎで100mを〜秒以内で泳げる”ということまで、
身に付けたい水泳技能をスモールステップで表に表したものです。
何ができて何ができないのかが一目瞭然なので、
自身で目標を設定し進んで練習に取り組む態度を育てることにもつながります。
これは、学校によって作っているところといないところがあります。
水泳学習のねらいは、水の中でも溺れないようにすること。
泳力をつけることが第一目標ではないのです。
その点から、衣服を着たまま水に入ったり、身近なもので水に浮く体験をしたり
する学習が着衣泳と呼ばれるものです。
衣服を着て水の中に入ると、水を吸った衣服が身体にまとわりつき、
思うように身体を動かすことができません。
「重い〜」
「歩けない〜」
と子ども達からも声が上がります。
靴を履くとさらにその感覚は増します。
もちろん、水中で衣服の脱ぎ着は不可能に近いです。
また、ペットボトルやボールを使って、身体を浮かせる方法を体験することも行います。
ラッコのように仰向けになってペットボトル等を抱え、身体の力を抜くと、
ふわっと水に浮くことができます。
溺れそうになったら・・・の知恵の一つです。
このような体験なので、高学年児童だけが行う場合が多いです。
約一ヶ月の間、以上のような水泳学習を通じて、
子ども達は水に慣れ、水中での動きや泳力を身に付けています。
何よりも、集中して行うことですぐに成果が見えるので、
できたできた〜と大喜びをする子ども達の姿を見ることができます。
技能を身につける行程とともに、水中における動きの技能(ややこしい?)を学び、
夏を楽しく過ごして欲しいなあと思うところです。
読んでくださりありがとうございました。