こんにちは
マナビツナグヒトのみこりんです。
4日(日)のNHKスペシャル、「私たちのこれから〜子ども達の未来〜」を見ました。
子どもの貧困の現状(背景や影響も含め)とその対策から「子ども達の未来」を考えさせる内容。
有識者や一般の市民の方との討論や、豊富なデータ、直に上がってくる視聴者の声等
盛り込み過ぎで消化不良の感もありましたが、
認知や関心を高めることはできたのではないかと思います。
様々なデータの中から、私が最も考えさせられた数字は
66.1%
これは、先進国の中でも最も低い値です。
子どもの貧困とは?
現在日本では、6人に1人の子どもが貧困状態にあるといいます。
これは、相対的貧困率の値(16.3%)からきています。
相対的貧困率は、ざっくり(乱暴ですがごめんなさい)言うと、
全家庭(この場合は子どもがいる家庭)の所得の中央値の半分を下回っている家庭の割合です。
即生活困窮とはいかないまでも、他の家庭が享受できていることが不可能であるという問題が大きいです。
この結果、「学力」「健康状態」「生涯年収」にも差が発生し、貧困の連鎖を生むと言われています。
先にあげた66.1%とは、
「将来に希望が持てる」と答えた子ども・若者の割合です。
これを高いと思う人は、想像力をもっと働かせていただきたい。
まだ、何者でもない子ども達。
将来はこれからの経験が作り上げていきます。
普通に考えたら希望100%でしょう。
なのに、既にもう「希望無し」と諦めている子ども・若者が33.9%もいるのです。
こんなのあってはいけない!と私は思ってしまうのです。
なぜ、まだスタートラインの子ども達が将来に希望を感じられないかというと、
「できることが限られてしまう」「やりたいことができない」状態が当たり前だからだと思います。
「部活をやりたくても、必要なものが買えない。」
「進学したくてもお金がなくて諦めざるをえない。」
つまり選択肢の中でしか希望を選べないのです。
本来、可能性は誰にとっても平等なはず。
なのに、スタート時点で人によりその可能性を手にすることができないというのは、
問題以外の何ものでもないと思うのです。
イギリスでは、1999年に当時のブレア首相が「貧困を撲滅する」と宣言。
国を挙げて様々な対策を行い、一人親家庭の貧困率が半減したという成果等を得ています。
これは主に、社会保障と教育にお金をかけた成果でもあるようです。
日本でも、どういう対策が必要なのか、参加者が多くの意見を述べていました。
(大幅にカットされた部分もあるらしいですが・・・)
そこでも重要なものとしてあげられたのが、
★お金
★教育(特に就学前時期)
でした。
社会保障費だけではなく、どんな対策をするにも財源は必要です。
なんとかしてそのお金を捻出しなければなりません。
視聴者アンケートでは、負担が増えてもいいと答えた人が過半数を超えました。
就学前教育の効果としては、アメリカのペリープログラムが有名です。
貧困家庭の子ども達の中で、
就学前時期に一定の教育を施したグループと何もしなかったグループの
40歳のときの状態を比較した研究成果です。
学歴と年収では教育を受けたグループが高い値を示し、
逆に犯罪歴は教育を受けないグループの方が高い値だったということです。
ここから、就学前教育の成果が見て取れます。
この教育で培ったのは「意欲」「協調性」「忍耐力」といった「非認知能力」というものでした。
どちらも、エビデンスに基づき導き出された要素だと思いました。
とはいえ、実際にここに国が本気で力を入れられるのかまだ微妙なところかな。
なので、国民の理解を得るためにもこういう番組で認知を高めていくことも大事なんだろうなあと思います。
まとめ
子どもの貧困は、子どもの未来への希望格差の大きな要因です。
貧困とは、経済的なものとして見られていますが、
私はむしろ情報やつながり、体験の貧しさに問題があると思っています。
お金はもちろん何をやるにも必要ですが、それ以外の貧しさへの対策も重要です。
自分には何ができるのだろう?
重い重い宿題です。
読んでくださりありがとうございました。